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まずはここから たぶん初歩の初歩

今後の勉強内容やおすすめの勉強法について書いていきます あとは医学生のリアルな心情なんぞ

瘻孔現象・Tullio現象の機序を簡単に説明してみようと思います。

真珠腫性中耳炎や外リンパ瘻で見られる現象の1つに瘻孔現象というのがあります。
これは、外耳道に指を突っ込んだり、とにかく陽圧で刺激するとめまいが誘発されることをいいます。臨床では「耳を引っ張るとめまいがする」と訴える患者さんには注意しましょう。

なぜ、こうした現象が起こるのかざっくりと簡単に説明していきます。

まず、はじめにこれを言ってはお仕舞いですが、瘻孔現象の詳しい機序は明らかにされていません。
ですが、これではないかな?と研究されているものがあるので、紹介します。

一言でいうと、

アブミ骨底板と膜迷路が癒着しているがために、
圧変化で生じたアブミ骨の動きが平衡感覚に関わる膜迷路に伝わってしまい、
めまいが生じる。

こんなところです。

同様にTullio現象もアブミ骨に伝わった振動が膜迷路にまで及ぶことで生じるようです。

瘻孔現象もTullio現象も、アブミ骨に伝わった振動によりめまいが生じていますが、それを言うならば、
「普段の生活で話しているだけでめまいを感じるのか」
とそんな疑問が浮かびますよね?(僕だけですか?)

これは、前庭眼反射には減衰現象というのがあって、しかも、それは内耳障害が強いほど減衰傾向が著名になります。

真珠腫性中耳炎や外リンパ瘻ではこの減衰現象により繰り返しの圧変化や大きな音によるものだけにめまいが誘発されるようになります。

ちなみに、国試ではまず問われないと思いますが、 
後天性梅毒による内耳梅毒では瘻孔現象が見られるそうです。これをHennebert徴候といいます。鼓膜正常で、外側半規管骨迷路に瘻孔がないのに、瘻孔現象をきたす徴候だそうです。

参考はこちらの研究論文です。

瘻孔現象の臨床診断学的意義に関する研究 ーその2:非定型的瘻孔症状、特に眼球偏倚についてー
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